複数の自動飛行ドローンで太陽パネルの点検

自動飛行によって効率性アップが期待されます

自動ドローンが発電所点検 ドコモ、複数飛行で迅速化

NTTドコモは2018年3月1日、携帯電話の通信ネットワークを利用して複数のドローンを自動飛行させ、大規模太陽光発電所設備を点検する実証実験の様子を報道陣に公開した。
作業員が1機を操縦する従来の仕組みと比べ、省力化と作業の迅速化が可能になるという。
ドコモは今回の実験結果を踏まえ、年内に事業化を図る。同様の技術は、大規模農場での農作物の収穫期に関する判断など多分野での応用が期待できるという。


引用元:産経ニュース
自動ドローンが発電所点検 ドコモ、複数飛行で迅速化

大規模太陽光発電設備にドローンが使われる理由

太陽光発電所の保守管理でドローンの活用が拡がっています。
その理由として考えられる主なものに、①太陽光パネルを俯瞰してみることができる②赤外線カメラを搭載しホットスポットを検知することができる、というドローンならではのメリットが挙げられます。

今回の実証実験は鹿児島県日置市で行われました。
約10分間、3機のドローンが事前に設定された経路をそれぞれ飛行し、遠赤外線カメラで太陽光パネルの温度を測定することにより、故障など不具合により生じる高温の部分がないかを確かめるものとなっています。
手作業による点検作業と比べて、不具合部分の検出能力を高めることで作業時間を短縮させる狙いもあります。

安全対策の必要性

太陽光発電設備の点検に限らず、ドローンをフライトさせる際は、綿密なフライト計画を立てる必要があります。
なぜなら、ドローンが上空にある間は何が起こるか分かりません。
墜落のリスクを回避するためには、綿密なフライト計画を立てたうえで、その場の状況に臨機応変に対応できる体制を整えておかなくてはなりません。
機体監視者・補助員の配置は当然ですが、操縦者が自動航行を速やかに停止、手動で帰還させる体制は必須になります。

計画作成に当たっては、飛行させる環境条件の評価、最悪の状況を想定した上での飛行ルートの策定、電磁波の機体への影響の確認、そして、必要な施設賠償保険への加入等は欠かせません。
天候の変化のみならず、バードストライクの可能性も無視できません。

これは実際に目の当たりにすると皆さん驚かれるのですが、自動航行によるドローンの飛行は、思いのほか安定しています。
当然のことですが、「人間の心」、つまり、計画や機体性能への過信、慢心には常に警戒が必要です。

リスク管理を徹底

ドローンをフライトさせる上で、リスクアセスメント(リスクの判定・分析・評価する)の実施徹底は、リスクを未然に回避し低減させることに繋がります。
上空からソーラーパネルを俯瞰し一目瞭然にチェックできるというドローンの特性を利用した手法はあらゆる面で効率的なのは言うまでもありません。

便利なドローンのメリットを享受するためにも、運航者として、フライトケースに最適化した飛行計画を作成し、質の良いドローンの運航サービスを提供していきたいと考えております。