【撮影】大分県津久見市

撮影日記

工業地帯で空撮

津久見市と言えば…、美味しい蜜柑のイメージがありますが、とても壮観な工業地帯でもあります。
津久見のICを下りると、町と工場と石灰石の鉱山が一体となった景色が広がります。
レトロ近未来のような町の雰囲気は一見の価値があります。
スチームパンクなどに興味のある人には工場見学を是非ともお勧めいたします!
場所によっては、ドラマで見られるような19世紀英国の産業革命時代⁉と思ってしまうような雰囲気を味わうことができます。(あくまで個人的な感想です…)
好きな人は楽しめると思います。

弊社本拠地である日田市は同じ県内ではありますが、内陸地で福岡県よりということもあり、海に面した津久見市工業地帯での撮影はとても新鮮に感じられました。

夕日に沈む津久見工業地帯(ノーベル、大分ドローン撮影)

煙突が印象的な夕日の沈む津久見の工業地帯

撮影は、12月4日、5日の二日間にわたり行われました。
一日目はロケハン&日没後夜景撮影、二日目は終日撮影でした。
地上班と空撮班とに分かれての撮影で、弊社は空撮班として撮影に参加させて頂きました。
撮影内容詳細は非公開ですが、空撮による津久見市の全景は圧巻で、今回、津久見の工業地帯を撮影させて頂けたことは、またとない大変貴重な経験になりました。
それにしても、12月の撮影は寒かったです!!

弊社撮影の空撮映像が多くの方のお目に留まり、お役に立てれば幸いです。

撮影後記

お昼はりゅうきゅう丼

二日目の昼食は、津久見の名店、浜茶屋さんで頂きました。
津久見港はまぐろの養殖や遠洋漁業の基地としても名高く、地元の方からお聞きしたマグロステーキが食事の目的でしたが、ちょっと時間がかかりそうなのとたくさん食べて昼からの撮影に影響がでるのを懸念して、りゅうきゅう丼(小盛)を注文しました。(残念ながら料理の写真を撮り忘れました!)
りゅうきゅうとは、大分の港町の郷土料理のことで、魚の刺身を醤油、酒、ゴマなどの調味料に漬け込んだ漁師飯のことです。
浜茶屋さんのりゅうきゅう丼は、ニンニクの風味がとても効いています。今まで食べたりゅうきゅうのなかで一番美味しかったです。マグロステーキを諦めてしまったのは後悔しましたが、美味しいりゅうきゅう丼で十分満足でした。
嬉しいことには、浜茶屋さんのりゅうきゅう丼には、ダシ入りのお茶が付いてきて、最後の締めにお茶漬けとして頂けることです。
ここでまた、小盛で注文したことを少し後悔してしまいました。(お茶漬けにしてもっと掻き込みたかった…)

追記:
りゅうきゅう丼のほかにひゅうが丼という料理もあり、こちらは卵が入っているそうです。
津久見市は、モイカ(アオリイカ)も大変有名で、モイカ料理もありました。
やっぱりロケ先で頂く料理はロケの醍醐味ですね!

昼食は浜茶屋さんにて(ノーベル、大分ドローン撮影)

運航とリスク

さて、今回のミッションでは、夜景撮影が予定に入っていました。

弊社は「許可及び承認事項」に夜間撮影を取得しておりますので、撮影に対応することができました。
この夜間撮影とは、日中(「日出から日没まで」)以外の時間帯を指し、夕方の撮影もタイミングによっては夜間飛行に該当しますので注意が必要です。
また、港湾地区である工業地帯は、人口集中地区であるため、同じく許可を必要とします。

このようにドローンでの撮影には「無人航空機の許可及び承認」が必要であるばかりか、ロケハン時のリスクアセスメントが欠かせません。
弊社はロケハン時にリスクアセスメントの実施を徹底しています。
リスクアセスメントとは、運航環境にどのようなリスク因子が存在するのかを認識し評価することです。
風や鳥獣の影響から電柱や鉄塔の有無等にいたるまで機体に齎すリスク因子をあぶり出しどの程度の影響があるのかを評価します。
これによって、運航させる環境を客観的に把握することが可能になります。
そして、この評価が運航時にブレーキの役割を担うのです。
ドローンの運航においては、飛行させる必要があっても、「飛行させない」という判断こそ尊重されなければなりません。

今回の撮影本番時は、強風のため、車で待機して風の落ち着くのを待っていました。
山や海辺は強風が吹くものです。(風は、これは雲の動きで結構判断できることがあります)
また、港湾部での撮影では、コンパスエラーが発生しました。
工業地帯ですから、大きな鉄筋の構造物が沢山あり、ドローンの飛行に影響を与えかねない環境を探す方が寧ろ難しいものです。
ロケハン時に確認していましたから、本番時には対応することができました。

ドローン空撮というと、ドローンを上空へ飛ばし撮影するだけと思われるかもしれません。
確かに外面上はその通りなのかもしれませんが、大事なことがあります。

空撮は目的であり、運航は手段であるという公理です。
よく、目的と手段が入れ替わるといいますが、ドローンを飛行させることが目的になってしまい余裕がないまま撮影をすることは大変危険です。
ある程度予期できていたリスクであっても、そのように余裕がない中で発生すればベテラン操縦者でもパニックに陥らないとは言い切れないでしょう。
目的と手段が混然としたフライトは、端から事故の因子を抱えており、事故が発生した場合には「その事故は予見できた」と言わざるを得なくなります。
撮影においては、手段を十分に整備検討した上で適切な判断を下しドローンを運航させ、且つ空撮と言う目的を果たす必要があります。

弊社は、撮影に際して、ロケハン&リスクアセスメントの実施を徹底した上で、操縦者と機体監視者の二人での撮影を最低限義務付けています。
これは、制作会社のご依頼から個人のご依頼まで変わりません。
リスクアセスメントを実施した上でご依頼に沿うよう飛行計画を立案し本番に臨む体制を整えています。

先ずはお気軽にお問い合わせください。