ドローンであってドローンでない

20世紀初頭に始まった無人航空機(ドローン)の歴史から100年以上たった現在、新しい技術を搭載したドローンの開発が日進月歩で進んでいます。
輸送・防災・セキュリティ・農業・報道・インフラ保守(点検)・観測・競技用など枚挙にいとまがありませんが、それぞれの用途に合わせて開発されたドローンは颯と実用化されています。
水中ドローン・・・、空を飛ばないドローンのような機体等も最近よく耳にするようになりましたが、「こんなものがあったらいいなぁ」という需要者の声と開発供給者の思いが同じ方向を向いているのがドローン業界の強みといえるかもしれません。

そんな中にあって、もはや無人航空機とは呼べない、ある新型の「有人」航空機が実用化に向けて着々とその準備を進めているようです。
本来、ドローン=「無人」航空機であるため、一般的に「有人」航空機をドローンと呼んではいけないのかもしれませんが、「こんなものがあったらいいなぁ」の代表例として個人的に今後の進捗に大変注目しているドローン?をご紹介したいと思います。

ホバーバイク(空飛ぶバイク)

やはり厳密にいうと有人航空機をドローンと呼称することはできませんが、このバイク「Scorpion-3 hoverbike」(開発:ロシアの企業「Hoversurf」)は遠隔操縦にも対応しています。
現段階では、飛行時間は25分。最高時速はおよそ70km。
もちろん人が乗っても安定した飛行ができるようになっています。
ドバイ警察が導入を決定したことで大々的に報じられたために、ご存知の方が多いかもしれません。
悪条件下でいくつものテストをパスして導入が決まった「Scorpion-3 hoverbike」は、無人航空機としての利用も可能で360度の撮影を行える仕様となっています。そうした性能面からかは分かりませんが、一部では「ホバードローン」との呼び方もされているようです。

空飛ぶ車

スタートアップ企業Opener(米シリコンバレー)が開発した空飛ぶ車「BlackFly」は、9年間という開発期間に飛行試験1,400回以上、総飛行距離12,000マイル以上(約19,300km)を経て、来年には一般発売の開始を予定しています。
まさに「こんなものがあったらいいぁ」という人々の思いを叶えるためのチャレンジではないでしょうか。
「BlackFly」は空飛ぶ車という触れ込みではありますが、実際のところは軽量飛行機に分類されるため、米国連邦航空局(FAA)のプライベートパイロット筆記試験に合格する必要があり、まだまだ気軽に操縦できるものではありません。
それでもこの動画を見ると、「いつかは自由に空を往来できる時代が来るだろう」という私たちが無意識のうちに描いていた近未来の入り口に立っているのは間違いないと感じずにはいられない世界観があります。
また、日本においても空飛ぶ車の実用化を目指して、国(経済産業省)が空飛ぶ車の開発支援、規制改革、事業者育成を急ピッチで推進しています。
2020年代の実用化を目指すということなので今後の動向がますます楽しみです。

鳥の視点を持つ時代

ドローンの低空飛行から望む鳥瞰図(bird view)を、上空から伝送されたモニターを通して見るとその美しさに圧倒され感動を覚えます。
私は業務として撮影に臨む際、いまだに初めてドローンの映像を見たときのように感動してしまいます。
地上で、しかもモニター越しに見る映像でさえ、見慣れているはずの私たちが毎度のように感激するのですから、今回の動画にあるように、実際に「有人」ドローンに乗り込み自らの眼で眺望する景色やその爽快感等・・・、任務とはいえ否が応でも味わえるドバイの警察官に対して至極羨ましい限りだと思わずにはいられません。
意外かもしれませんが、「Scorpion-3 hoverbike」よりも「BlackFly」の方が安く購入することができるようです。(400万円程度ではないかと言われています)
実用化されて一般的に普及される過程にはまだまだ乗り越えないといけないハードルがあると思われますし、特に日本においては容易なことではないかもしれませんが、チャンスがあれば我先に試乗したいと思いつつ、早くこのような夢のある乗り物が飛び交う世界が実現することを願ってやみません。